両極

論理と感情論。

両極に向き合って、その落差に混乱した。

圧倒的な正当性で建設的な生き方を述べる理系大学院生の前で

あたしは本当に小さくなった。

根拠のない自信を（持っていたのもおかしな話だけど）打ちのめされた。

それはそれはすごい説得力。

理系だからなのか、男だからなのか。

すべてごもっともと言うしかない正論。

つよい・・・つよすぎる・・・

あたしのやりたいこととかわくわくとかっていう抽象的な感情は、

ものすごく短絡的で一過性のものに過ぎないって釘を刺された気がした。


でもどうしても、信頼できるデータを集めてこうすれば間違いないという計画的な道は

あたしには、つまらなすぎて、魅力などかけらも感じられない。


そうすれば幸せになれるって、わかる。納得できる。

でもなにか物足りない気がする。

頭ではわかっていても、そういう風には生きられない。


逃げ道をつくっておいたり、保険をかけておいたり。

ほんとに大事なことだと思う。

いつか家族を養っていかなければならないから、男の人はそう考えるんだと思う。

いつか養ってもらえればいいやとどっかで思ってるから、女のあたしはこんな自由にしてられるんだと思う。

（女に生まれてよかったとちょっと思う）


いろいろな考え方を知るのはいいことだと思う。

判断基準は結局自分だけど、その芯をつくるのに必要だと思う。

価値観も考え方が違うから、理系がいて文系がいて、男がいて女がいて

だから一緒にいるんだと思った。

偏ってたら、世界はどこまでも歪んでいくと思った。

あたしはすごく偏ってると思った。